診療・各部門
診療概要・特色
血液内科では、内科の一分野として、血液および造血器に関連する各種疾患の診療を行っています。血液は、赤血球・白血球・血小板といった血球成分から成り立ち、これらは骨髄において産生されます。これらの異常はしばしば血液検査における数値の変化として捉えられ、症状としては貧血、出血傾向、感染を繰り返すなど多様です。血液疾患の範囲は広く、日常的な鉄欠乏性貧血から、白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫といった造血器腫瘍までを含みます。近年は高齢化に伴い、骨髄異形成症候群など、加齢に関連した造血異常も増加しています。
当科では、特に悪性リンパ腫および多発性骨髄腫を中心とした血液腫瘍の診療を行っております。治療の基本は化学療法であり、症例に応じて外来化学療法も実施しています。外来診療は常勤・非常勤医師により週4日(水曜を除く)に分担して行っており、地域の医療機関と連携しながら診療にあたっています。
一方で、一部強力化学療法や造血幹細胞移植を必要とする疾患については、設備や体制の面から該当症例には適切な専門施設への紹介を行っています。血液疾患はしばしば経過が長く、診断・治療・経過観察を通じた根気のいる対応が求められます。当科では、地域における血液疾患診療の一端を担うことを目的として、適切な専門医療機関と連携しながら、可能な範囲での診療体制を整えています。
実績
| 入院症例数 | R5 | R6 |
|---|---|---|
| 悪性リンパ腫 | 22 | 17 |
| 多発性骨髄腫症 | 9 | 5 |
| 骨髄増殖性疾患 | 7 | 10 |
| 特発性血小板減少性紫斑病 | 3 | 5 |
| その他 | 3 | 1 |
医師紹介
| 医師名 | 役職 | 免許取得 | 主な専門領域 | 資格など |
|---|---|---|---|---|
| 伊藤 貴彦 | 副院長 検査部長 | 1984年 | 血液内科 | 日本血液学会専門医・指導医 日本内科学会認定総合内科専門医・指導医 プライマリ・ケア認定医・指導医 ICD制度協議会認定ICD |
| 鈴木 弘太郎 | 内科(血液)部長 | 2005年 | 血液内科 |
日本内科学会総合内科専門医 |
| 岩田 哲 | 非常勤 | 2014年 | 血液内科 | 日本血液学会専門医 |
| 西野 貴紀 | 非常勤 | 2017年 | 血液内科 |